相続税
生前贈与の110万円枠を活用した相続対策|2024年改正の影響
最終更新日:2026年4月15日
免責事項:本結果は一般的な税制情報に基づくシミュレーションであり、個別具体的な税務相談ではありません。 推定節税額はあくまで概算です。最終判断は税理士にご相談ください。
この記事でわかること
- ✔ 2024年改正で贈与の持ち戻し期間が3年→7年に延長
- ✔ 改正後も生前贈与が有効な理由と早期開始の重要性
- ✔ 相続時精算課税制度との比較
暦年贈与の基本と2024年改正
毎年110万円以内の贈与は贈与税がかかりません。ただし2024年(令和6年)1月1日以後の贈与から、相続開始前の持ち戻し期間が3年から7年に延長されました。
| 改正前(2023年以前の贈与) | 改正後(2024年以後の贈与) |
|---|---|
| 相続前3年以内の贈与を相続財産に加算 | 相続前7年以内の贈与を相続財産に加算(うち4〜7年前の分は総額100万円控除あり) |
⚠️改正の影響は贈与した年でなく「相続が発生した年」によって決まります。2023年12月31日以前に贈与した分は旧ルール(3年)が適用されます。
改正後も生前贈与が有効な理由
持ち戻し期間が7年になっても、それ以前(7年超)の贈与は完全に相続財産から外れます。早期に開始した贈与ほど節税効果が大きくなります。また死亡保険の保険料や教育資金・結婚子育て資金の非課税贈与制度との組み合わせも有効です。
- 7年超前の贈与は相続財産に持ち戻されない
- 相続人以外(孫・子の配偶者)への贈与は持ち戻し対象外
- 教育資金の一括贈与(1,500万円まで非課税)との組み合わせ
- 早期開始ほど累計効果が大きい(10年で最大770万円の節税も)
相続時精算課税制度との比較
| 比較項目 | 暦年贈与 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 非課税枠 | 年間110万円 | 合計2,500万円(贈与時)+年110万円基礎控除 |
| 相続時の扱い | 7年以内を持ち戻し | 全額持ち戻し(ただし年110万円は除く) |
| 対象者 | 誰でも | 60歳以上の親・祖父母→18歳以上の子・孫 |
| 一度選択したら | — | 撤回不可(暦年贈与に戻れない) |
💡相続時精算課税は2,500万円を超えると20%の贈与税がかかりますが、相続時に精算されます。早期に大きな財産を渡したい場合や、値上がりが期待される株式・不動産の贈与に有効です。
よくある質問
Q. 孫への贈与も7年以内が相続財産に加算されますか?
A. 孫は通常の相続人ではないため、孫への贈与は持ち戻しの対象外です(代襲相続人になっている孫を除く)。相続税対策として孫への贈与は引き続き有効です。
Q. 毎年110万円を長年贈与してきましたが「定期贈与」として一括課税されませんか?
A. 毎年別々の契約で贈与し、贈与のたびに贈与契約書を作成していれば問題ありません。最初から「何年にわたって合計○○円贈与する」という約束がある場合は定期贈与として課税されます。
まとめ
- ▶2024年改正で相続前7年以内の贈与が相続財産に加算(旧3年から変更)
- ▶7年超前の贈与は持ち戻しなし、早期開始の効果が大きい
- ▶孫への贈与は原則持ち戻し対象外で有効な節税手段